同志少女よ、敵を撃て
逢坂冬馬(早川書房)
気になっていたのですが
ついに読みました。
第二次世界対戦、独ソ戦
ロシアの女性狙撃小隊の女性たちの物語
戦争は外からみえるのは
その結果だけですが
敵に村を焼かれ家族を殺された少女
その才能を見込まれ
狙撃手として育てられる
戦うか死ぬか
最前線の極限状態に送り込まれた
女性狙撃手の怒り、悲しみ、慟哭、愛が
手にとるように描かれ
戦争のリアルが大迫力をもって
戦慄とともに伝わる
戦場の内部では
どれだけのことが起こっていたのか
ナチドイツを破砕した戦争ではあったが
殺戮が繰り返されたことには違いない
復讐心から始まった戦い
女性を守りたいと思っていた主人公が
味わう葛藤の人生
しかし、本当の敵とは誰なのか
戦争で学んだ命の意味
手に入れたいもの
愛する人と生きがい
手に入れたと思って
静かに過ごすエピローグに
少し心が和らぎますが
今現在もこんなことが起こっている
なぜ繰り返されるのか
こんな状況だからこそ
より一層
この物語が深く心に染み込んできます。
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