《読書ブログ》在宅医療の真実

在宅医療の真実
小豆畑丈夫(光文社新書)

5月31日発行の新書
書店に積まれていました。

在宅医療に関わる救急医が
全体像を丁寧に解説しています。

在宅医療=在宅看取りではない
在宅看取りが理想的な看取り
と決めつけるのは
強い違和感という著者の意見に
同意です。

施設と病院と
上手に利用できているように
感じるところも多いですが
広く見渡せば
まだまだ問題もあるのでしょう。

急性期病院では

高齢者施設から
状態の悪くなった方が
救急搬送されてくる

救急隊も病院でも
必死に蘇生して呼吸器つないで

家族がやってきて
延命治療はしないはずだったのに
なぜこんなに管だらけにした
と怒る

そんなこともありました。

一生懸命やっているのに
報われません。

患者さんの背景がわからなければ
できるだけのことをせざるを得ない
緊急時のコミュニケーションが
とれていないから生じることでした。

長期入院されている高齢者に
娘さんがずっと付き添って
義務を果たさなければいけない
と思っているような状況があったのも
違和感でした。

ご家族の人生は本当にそれで良いのか
と思っていました。

様々な問題にも触れながら
ますます広がる在宅医療の
あり方や諸問題について
大変わかりやすく
解説されています。

 

「生きる」を支援するのが在宅医療
在宅には施設も含めます。

正直なところ
私も急性期病院にいると
在宅医療にはあまり
関心がなかったのですが

なんだかこっちも面白そうだよ
と惹かれた感じで
少し関わるようになり

皮膚科なので
サイドからの関わりしかしませんが
それが逆に全体の客観視につながります。

母親もケアマネさんに
お世話になるようになって
よくシステムができているなあと実感。

自分の人生
どこでどう過ごすのか
誰がどんなふうに支えることができるのか
選択もいろいろです。

ケアマネ、施設、病院
中身も様々です。

選び選ばれるには
本当に役に立つことを
提供しているか
理念は浸透しているか

どんな企業の仕事とも通じます。

病院や施設側ももちろんですが
一人ひとりが考えているかどうか
も大きいです。

患者力
5つの力は必要です。

在宅と救急の現場をわかる
医師だから発信できる1冊
新書ですが読みやすいです。
ぜひご一読ください。

 

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