書こうとしない「かく」教室
いしいしんじ(ミシマ社)

書店で妙に目に入った1冊
著者の小説も読んでみました。

多くの小説を生み出した著者の人生

不思議な世界だけども
真っ直ぐに自然に生きている
そして「言葉」とは何かを
考えさせられます。

4歳の頃から「書いていた」
誰かに読まれなくても
「書くもの」だった
書きながら生きることが練習だった

住む場所を変え
時間と空間を超えて
小説をかくことでしか
確かめられないつながりがある

「お祭り」をテーマになにか書こうとする
いろいろ広がって進まない
「怖いお祭り」としてみると話が進む
自分の中で、お祭りがこっちにやってくる

ものは動いている
書き留めていると
ある形のままと思っていたものが
読むこと、書くことで
動いて流れていく

生まれたときからの記憶
言葉をたらすと
溶けた記憶がくっついてくる

その時の情景が
奥行きを持った記憶となる

「言葉」は過去・現在・未来をの
記憶を引っ掛ける釣り針
こんなに沈んでいるのか
「釣り糸を垂らす」ように「言葉を垂らす」ということ

言葉を使って、交わして
言葉でいろんなものを
自分のなかにおさめていく

それはいつしか
言葉の形を解いて
意識の水底へゆっくりと沈んで
目に見えなくなる

でもそれは消えない
目に見えない言葉になっていない
記憶や未来からの光が
実は僕たちの生を底から支えている

「かく」ことは自分の本当の生を
ことばの形で取り戻すことにほかならない

「言葉」にならないもやもやも
楽しみながら紡いでいく

言葉への思いが溢れまた言葉になる
著者ならではの感性

他の作品も読みながら
読み返してみたいです。

 

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