ブラックボックス
砂川文次(講談社)
芥川賞作品です。
自転車でのメッセンジャーで働く
主人公サクマ
いきなり車と接触しそうになって
あやうく大事故になりそうな場面
時間が勝負の仕事
変わる信号
思考は間に合わないと感じるが
習性は渡れると思う
仕事が続かない
日々の配達で暮らしている
ループにはまる、ゴールが見えない
「ちゃんとできない」若者の葛藤
まるで目の前で
起こっているかのような描写に
引き込まれて一気読みです。
突然、刑務所の中
何が起こったのかと先を追います。
絶望の中にいるようで
すべてが決められた刑務所にいると
自分を自分と分離して
客観的、俯瞰的にみられる自分がいる
痛みは見続ければ痛みでなくなる
熱さとしびれと重さのような
要素に分解できる
「今日つかまる」
なんてことは考えなかった
自分の中の怒りをなぜ止められないのか
自分が変わった
変わったことを認めるのだ
人生の葛藤と
それをみつめることに気づく
それを将来に活かせるのか
「自分」を持って生きてほしい
「生きること」を考えるに繋がる1冊です。
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