一番気になるのは?

先日診察にいらした方
あちこちかゆい皮疹があるようでしたが

まずここにこういうのができて
次にこうなって
こんなことがあって、

と話が止まらない。

ひと目みれば
たいていの診断はつくのだけど

と思いつつ
ちらっとしか見せずに
次の話になってしまう

傾聴と言っても
ずっと聴いていても進まない場面

思わず
「一番ひどいところはどこですか?」

と尋ねると
「ここなんですよ」
とやっとしっかり見せていただきました。

「湿疹ですね、ほかはどうですか?」
こちらのペースになりました。

整理するとすっきりする

この場面でふと思い出しました。

昔、コンフリクトマネジメントの研修で
トレーナーばかりでロールプレイをしました。

私は医療者役だったのですが
いろいろ訴える患者役の方が熱演で
あれこれ話し続け止まらない

事実も解釈も感情もごちゃごちゃです。

聴いてましたが
「なんとかして!」
というのが本音になってきて
メディエーターをチラ見

そろそろかなという感じで
医療メディエーター役の大ベテランの方、
患者さん役に向かって

「今一番ご心配なことはなんですか?」

もちろん共感たっぷりの非言語つきです。

「そうですね・・」
と真剣に考えはじめる患者役

「おー、素晴らしい質問、助かった!」と
感動したのでした。

混乱を見事に整理し始める一言

診療も同じことしてる、と
あらためて実感したのでした。

多くの患者さんは
「なんとかしてほしい
医療者に教えてほしい」
と思ってこられるので
最初から聴くモードですが
時に違う方や不安が大きくなりすぎる方が
いらっしゃいます。

出来事をどのように解釈するのかは
人によって違うので
それは認めなければならないけれど
明らかに小さなことを気にしすぎる方には
「大丈夫!」と引っ張ってしまうこともあります。

受け続けるべき場と
整理した方が良い場はありますが

客観視して整理
どんな場でも役立ちます。

 

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