這い上がり ~読書ブログ

這い上がり  古市佳央

先日ある講演会でこの著者の講演を聞きました。

高校生のときにバイクの事故で41%の重症熱傷を負いました。
顔面は焼けただれ、手の指が何本もなくなりました。
3年間にわたる入院、31回の手術を受けました。

問題はその後です。
世間の偏見、同情の視線にさらされ、ごく当たり前の生活を送ることは困難でした。

かづきれいこさんのリハビリメイクが立ち上がる一歩となり、
同じような苦しみを持つ人のためにと、その経験を伝えるようになりました。

そして今、「世界一幸せな歌う講演家」として全国で講演活動をされています。

古市氏の講演は、大きな実体験に基づくということはもちろんですが、
淡々と、心に深く伝わってきます。
もう一度タイムマシンで昔に戻れても、同じ人生を選ぶ、世界一幸せな講演家。

そう心から思っているというマインドが伝わるから、聴衆の涙を誘うのです。

スピーチは聴衆へのプレゼント
伝わる伝え方、マインドとスキルが一致していることが大事、と学びました。
自分ももっと伝え方を学ばないといけない、と考えさせられました。

私は少し違う思いも持って、この本を読み、講演を聞きました。

以前、重症熱傷の治療をしていました。
何度も何度も、やけどをしていないところから皮膚をとり、
腐ってしまった皮膚を除去して植皮するという手術を繰り返します。

あのとき治療したあの人は、いまどうしているのだろうか。
治療をしている間はこちらも精いっぱいで
先のことを考えてあげられなかったと思います。

改めて、目の前の治療だけでなく、
その背景、生き方を考えなければいけないと思いました。

人生何が起こるかわかりません。
起こったことをどうとらえるのか、
自分が決めているのです。

最後は自分、
自分でどんな生き方をするかを決めています。

本や講演からの学び、ステキですね。

【12月2日まで1週間の読書記録】
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定年まで待つな(成毛眞)
黄金のアウトプット術(成毛真)
50歳からの勉強法(和田秀樹)
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魂の生き方(尾畑春夫)
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坂の上の坂(藤原和博)
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