《読書ブログ》他者の靴を履く

他者の靴を履く
ブレディみかこ(文藝春秋)

軽く明るい感じの
タイトルと表紙ですが
中身はガッツリと深い本です。

説かれるのは「エンパシー」
共感だけではたどり着けない
違いをわかる力

エンパシーとは
自分で誰かの靴を履いてみること
という言葉に置き換えられて

他者の感情を経験して理解する能力
貧困者の靴を履いてみて
「貧困は自己責任」という言葉が
自らの偏見や先入観による
認識の歪みだったと知る

誰かの靴を履くためには
自分の靴を脱がなければならないように
人が変わるときには
古い自分が溶ける必要がある

アイデンティティとは
何かが何者かであるか
違うものに対する特徴
いろいろな顔を持つ

他者の靴を履く
ビジネスパートナーの
心情や考えを冷静に想像することは
必要な能力

「勝つことをやめて
聴くことをはじめろ」
勝とうとしないということ。

ケアに関わる労働で注意するべき「感情労働」
他者の靴を履くというのは
他者の顔色をうかがうのと紙一重

ひどいことをされても
その背景にある事情を考えてしまう

結局はサービスの劣化につながる

他者を考える、学ぶ、想うことは
自分の自由につながること

他者の靴を履く前に
自分の靴を新しく見せるために
ひたすら磨き続ける人が増えるべき

「他者の靴を履く」
この一文の奥は深いです。

 

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