医療事故調査制度ってなに? 後編

医療事故調査制度ってなに? 後編
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1.そもそも医療事故って?
この調査制度における医療事故の定義(前編)

2.どう調査するのか?
3.結果がでたらどうなるのか?

 

 

2.どう調査するのか?どこかで公正中立な組織が調査してくれる?
→のではない 調査するかどうか決めるのは・・・病院
するかどうか迷うと医療事故調査支援センターに相談することもある
回答は、しなさい、というのではなく、することを推奨するとか該当しないのでは、
とか。それを受けてまた病院が決めます。

調査をすることはご家族に伝えます。

調査委員会には外部委員にはいってもらいます。
その病院とは関係のない第三者として関われる方を選びます。

ご家族へのヒアリングも行うべきとされます。
ご家族が疑問に思うこと、知りたいと思うことはしばしば
医療者が思っていないようなことだったりします。

そこに答える内容を含めなければ
せっかく調査しても納得できるものになりません。

調査して報告書を作成します。
書き方で望まない方向に解釈されることもあり、慎重な検討を重ねます。

3.結果がでたらどうなるのか?

報告書はご家族にお渡しする・・はずです。
調査委員会で作成した報告書は病院へ。
それをうけて、病院で検討します。

・やむを得なかったと判断する
・これは病院の問題があったと判断して賠償する・・とか

報告書に書くのでなくそれを受けて病院で判断するのです。

ここはちょっと複雑ですが、病院長は委員会にはいらないのです。
報告書を受けて、病院の他のメンバー、顧問弁護士なども相談して方針を決めます。

ご家族が納得しないときには医療事故調査支援センターに
意見を伝えることができます。
センターから病院に対して、こういってますよ、と伝えられますが、
こうしなさい、という強制力はありません。

今回の患者側団体からの要望書

・事故調査の内容が適切か?
・訴訟に至っているから調査はしないという病院に納得できない
・せっかく調査されても説明がわからない
不服ならセンターに伝えることができるという説明がなかった

などの内容が伝えられました。

多くの施設にとってはまれな経験、不十分な調査、
その後の対応の不備もあるかもしれません。

医療側も患者さん側もこういった制度をよく理解して
有効に利用してほしいものと思います。

納得できなければ訴訟もありますが
医療に詳しい、信頼できる弁護士さんを頼りましょう。

多くの医療機関は真摯にとりくむはず
結果は悪いこともあります。

事前の信頼関係が大事であるのは言うまでもありません。

 

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