キョーツーと言われたら?

医療現場で、

伝えたはずなのに・・
というエラーやヒヤリとすることが
時々おこります。

コミュニケーションエラーは
一番多いともいえるので、
エラーを防ぐには
強いチームになることが必要なのです。

新人の看護師さんが
バタバタしている現場で

医師から

「精神集中して!」

と言われて
どうしてよいかわからず
固まってしまった、という話。

そんなこと言う???

医師は「セルシン静注して!」
と言ったのです。

セルシンとは薬の名前。

けいれんをおこしているときとか
興奮状態を落ち着かせるときとかに
使う鎮静剤です。

普通はわかるだろう、
と医師は思ったかもしれませんが

使ったことがなかった薬、
初めてのあわただしい現場、
知らない名前は理解できない、

危険です。

安全管理の仕事をしていたときのこと。

看護師さん2名に薬剤師さん
医師2名、事務の方2名で
ミーティングをしていました。

救急車からの電話連絡の話題になりました。

「ジュンナイはキョーツーコールで
特別につながることになっているから
連絡が早いんですよ。」

「そうなんだ、
キョーツーコールってあるんだ」

と盛り上がっていました。

しかし、なんとなく、
場の雰囲気が・・。

実は医師、看護師などの医療者は

ジュンナイ=循内(循環器内科)
キョーツーコール= 「胸痛」コール

と共通理解をしていましたが、

事務の方は

「共通」コール??

なにそれ??

と次第に大疑問の状態に
なっていたのでした。

キョーツー

と聞いたら何を考えますか??
ここは笑いのネタでよいのですが、
こういった理解の齟齬(そご)は
時に危険。

ちなみに胸痛コールとは

救急隊が胸痛の患者さんを搬送する場合に
救急部ではなく
循環器内科の医師に
直接連絡をとるシステムです。

専門医がより早く対応できます。

相手がわかるように
話さなければいけませんが、
わかっていないことに
気づかなければいけませんが、

医療者の言葉は
わからないままに
終わっていることも
たくさんあるのかもしれません。

医師が説明する、

患者さんがどうもわかっていないかも、
とついている看護師さんは感じる

もう一度質問する、説明する、

間に入る第三者からみていると

話が通じていない、とわかる。
さりげなく質問して、もう一度話させる。

こんな場面は紛争のときに行われる
対話推進、医療メディエーションでも同じです。

「相手」がわかっているかなと
いつも気にすること、

医療安全にも重要です。

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相手にベクトルを向ける
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