ご飯を食べないでと言われたら

コミュニケーションのエラー
昔、あった話。

明日は胃カメラという患者さん

朝から何も食べないで来てくださいね、と伝えたい。

「朝はご飯を食べないできてくださいね」

翌日、

パンを食べてきた人
バナナを食べてきた人
プリンを食べてきた人

がいました。。

検査は中止です。

「ごはん」という言葉。

医療者の頭の中では
朝食全部、固形の食べ物全部

のつもりで言っている。

でも、

言われた患者さんの頭の中で
「ごはん」は白米、だった。

飲み物も牛乳やジュースはだめ、
お水やお茶ならいいけれど、
というつもりで、

飲み物はよいですよ、
というのは危ない。

糖分が入ってはいけない検査前に
お水は飲んでもよいですよ、
と言ってしまったりすると、

今は○○水という糖分たっぷりの水が
たくさん売られている。

もちろん確実に伝わるように
書いたものも渡すし、
工夫をしていても、

ふっと抜けたようにエラーが起こる。

大きな病院にくると緊張して
何も覚えていないという人も
少なくない。

一つの言葉、一つの出来事、
それをどうにとらえるかは

その人の経験や知識や
その時の状況や
いろいろのことが関係している。

単純に覚えるよりは
理解するためには

「なぜ」そうしなければならないのか
理由を付けることも有効です。

人に何かを依頼するときも
一言理由をつける

なぜ?とその背景に関心を持つ

日頃のコミュニケーションでも
重要ですね。

でも尋ねる時は
なぜ?なぜ?
とWhyで直接的に聞くと

攻撃的に感じられることも
ありますから、

何がそうさせているのか

Whatを訪ねる問いかけのほうが
よいかもしれませんね。

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認知の齟齬(そご)からコンフリクト
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