貝に続く場所にて
石沢麻依(講談社)
秋だからでしょうか。
小説やあまり手をだしていなかった
分野の本を味わいたい気分です。
ということでこちらは
今年の芥川賞作品
ドイツに住む「私」の前に
東日本大震災で9年間行方不明になったままの
同僚が現れる
本当に現れたわけではありません。
ドイツという地にある
安定を基盤とする美学が重なり
遠い街の生活
震災のあの日と重なり合う
西洋美術と惑星の小道に現れる冥王星
死者の行った場所
9年という時間が過ぎ
記憶は遠い物語的に変容する
海に消された人々と
そこにつながるものを
今も探し続ける人たちの静かな姿の
大きな隔たりがある
還れない人
距離と時間の隔たりを
圧倒する描写で書き尽くす
じっくりと読み直したい
1冊です。
▼▼
《著書》これからの医療
〜5つの「患者力」であなたと医療を守る!
永井弥生 著 (ごま書房新社)
▼▼
【YouTube】「風の道」チャンネル
ドクター永井の皮膚科&コンフリクトマネジメント&ピアノ&読書
https://www.youtube.com/channel/UCJQ75viVs-Dc3Xqm3SLReOQ/
◆ 研修/講演のお問い合わせ