初講演の思い出

私の初めての講演は
医師になって8年目
群馬県沼田市の病院に
常勤で勤務していたとき

皮膚疾患について地元の医師会で
話してほしいという依頼でした。

人前で話すのは
とても苦手だったのです。

学会発表はしていましたが
せいぜい5分で
話すことは作っておくし
スライドに全部書いたりしていたし

さすがに1時間だと
全部覚えられないし

人前で1時間も話すなんて・・

ものすごーーく緊張。

1か月前から頭から離れず
当日は食事ものどを通らずと

こんなに長い期間
緊張したことはなかったと
懐かしい強烈な思い出なのです。

その後、大学病院に戻って
褥瘡(床ずれ)の臨床研究に
いろいろと関わらせていただき

あちこちで褥瘡の講演を
たくさんさせていただきました。

苦情・紛争時の医療対話
コンフリクトマネジメントを
学び始めてトレーナーになった
2011年ごろからは

これを広めたくて
一生懸命になっていて
講演の依頼もいただくようになりました。

特に群馬県内の看護師さんは
共感してくださる方が多く

医療安全管理をされている方が
「病院の職員に聞かせたい!」
と講演やセミナーに
呼んでいただきました。

自分も熱くなっていました。
熱意は伝わりますね。

紛争を防ぐ対話
タイムリーでもあり
必要と思いながら
どうしたらよいのかと
葛藤する方も多く、
需要にマッチした
学びだったなあと思います。

そんなところで

2014年
大学病院の医療事故を発覚させ

1年半の完全沈黙。

落ち着いたころから
その後はしばらく
医療事故の講演依頼
ばかりになりました。

それも今年度で一息で
またコンフリクトマネジメントに
戻っていく気配、そして
これまでとは違う分野の方々に
話す機会もいただくようになりました。

初めての講演

あんなに緊張して
達成感を感じる余裕もなく
2度と嫌だと思いました。

でもその強烈な思い出は
意味があったのかなと思います。

まさかこんなに人前で話して
仕事にまでするとは・・。

思い返すとはずかしいことが
たくさんあり
今も日々振り返りですが

いろいろ学び
これからも学んでいます。

単なるプレゼンテーションのスキル
ということだけではなくて

自分の軸をしっかりもって
何を伝えたいのか
何を受け取ってもらいたいのか。

依頼を待っているだけでなく
良い情報を提供するという新たな姿勢
内容も珍しいので
新しいスタイルを出せないかなあと
思っています。

人前で話をするということは
自分の自信につながります。

プレゼンはプレゼント。

プレゼンテーションを
きちんと学ぶ機会というのは
多くの方にとって
あまりにも少ないので
考えないといけないですね。

写真は昨年の講演です。