【ドクター永井の皮膚科】多汗症ワキ汗の話前編・後編

多汗症、特にわきの汗の話です。
ドラッグストアで制汗剤たくさん売っています。
ワキ汗を気にしている男性は6%、
女性４％いるとされていますが、
病院を受診する人は少ないです。

実は良い薬がでたのです。

まずは多汗の基本からです。
汗の原因は様々です。多汗症は全身性と局所性があり、
それぞれに原発性（原因不明）と続発性があります。
局所性で頻度が高いのは、わきの下、手掌足底、顔などです。

これまでの治療として、外用は塩化アルミニウムというのがありましたが
効果がいまひとつでした。
ボツリヌス毒素の注射、交感神経節切除などもありますが、
なかなかそこまではしなくてもよい、良い手軽な治療がない、と
あきらめてしまうことも多かったでしょう。

手軽にできるなら治療したいと思う人は
たくさんいるのではないかなあと思います。

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新しいお薬はエクロックゲル
日本ではじめての原発性腋下多汗症で保険適応となる塗り薬です。
交感神経が刺激すると汗がでますが、その部位を抑えます。
汗が気にあるけど病院にいくほどではないと思っている人には朗報です。

注意は必要で、緑内障や前立腺肥大がある人は使えません。
制汗剤や以前病院でもらった薬がきかないという方、
治療はできないと思わないで受診してください。

手術も行われていても施設は限られるし、
代償性発汗という別の部位から汗が出てしまったりすることがあります。
ワキ汗は悩ましいけれど、そこまではいいかな、
と思ってしまうことは多かったでしょう。

レーザー、神経ブロック、内服、精神療法などもありますが
ガイドラインの中でも強くは進められていません。

多汗症は日常生活に影響するもの、日常を快適に過ごすために画期的なお薬です。
あきらめていた方も病院を受診してみてくださいね。

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