《読書ブログ》 人新生の「資本論」 & コラム

人新生の「資本論」
斎藤幸平(集英社新書)

いや、スゴイ本です。

人新生(ひとーしんせい)とは
人類の経済活動が地球を破壊する
環境危機の時代。

気候変動を放置すれば、
この社会は野蛮状態に陥る。
​​​​​​​
それを阻止するには資本主義の
際限なき利潤追求を止めなければならないが
資本主義を捨てて文明の繁栄はあるのか。

安い服は安い綿花を入手するために
劣悪な工場で働く労働者がいるから
作ることができる
資源の採取も同様
我々が消費するもののもとには
どこかで労働力の搾取がある

労働力を搾取して
富裕層は何も影響を受けない時代。

資本主義のシステムが
環境危機をここまで悪化させた

グリーンニューディール
SDGsというが
新たな技術の開発には
多くの投資、雇用の創出が必要
「地球の限界」と相容れない

効率化すると消費が増加する
物質的限界がある。

本当に必要なのは
経済のスケールダウン
スローダウン
脱成長である

「コモン」という考え方
水、電力、医療、教育などを
公共財として自分たちで
民主主義的に管理することを目指す

すなわち地球を「コモン」として
管理するということ
〈市民〉営化

脱成長コミュニズムが世界を救う
・使用価値経済への転換、大量生産からの脱却
・労働時間の短縮、生活の質をあげる
・画一的分業の廃止、労働の生産性を回復
・生産過程の民主化
・エッセンシャルワークの重視

晩年のマルクスの到達点は
脱成長コミュニズムだった

SDGsやグリーンニューディールでは
気候変動を止められない

3.5%の人の非暴力の方法で
本気で立ち上がると
社会が大きく変わる

環境問題
あまり真剣に考えてきませんでした。

新型コロナで経済縮小の社会
地球からの警鐘かもしれません。

資本主義、マルクスの思想まで
真剣に学びたくなる1冊です。

Dr.N
成長を求めすぎた・・?

 

消費が進まないと
経済は発展しないと言います。

でも、
資本主義のもとで
経済成長を追い求め続けながら
持続可能な社会といっても

結局、どこかの世界で
誰かの労働力を搾取している

その結果が
環境破壊、気候変動。

一人ひとりの意識が変わって
コミュニティや社会活動が動けば
政治家も大きな変化にむけて動くことを
恐れなくなる

持続可能だけでなく
公正な社会を実現するための
唯一の選択肢が
脱成長コミュニズムと述べているのですね。

目の前だけでなく根本をみる

コンフリクトの構造は同じ

根本には考えなければならない
大きな背景がありますが

とりあえず目の前のことに
対応しなければならない

逆に言うと

目の前のことが済んだから良し
ではなくて背景や今後を予測しての
対策が必要

自分たちが
不自由なく楽しく
経済成長し続けていこう

そんな歴史から
大きな問題が起こっている

他人事でなく
一人ひとりが
真剣に考えろという
ときなのでしょうね。

 

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