極北へ
石川直樹（毎日文庫）
少し変わった本が読みたくなりました。
著者は東京藝大美術家卒業の
メインは写真家ですが
本も何冊も出版されています。
写真を撮るためにカナダ、グリーンランド
ノルウェーと極北の旅へ、
冒険家ではない、芸術家だと言います。
古本屋で目にしたアラスカの本に魅せられて
憧れの地でエスキモーの家で過ごす日々
グリーンランド北部では
犬ぞりが主役
現地の人に「スノーモービルを使わないのか？」
と尋ねたら
「壊れたら終わりだ」という答え。
環境が変化していることは
現地に根を張る人が一番感じている
変化に適応する知恵を編み出して生き延びてきた、
そこにあるのは静かな行動。
北極の歴史は
荒野の探検の歴史ではなく
動物や人間たちの営みの歴史なのです。
著者の生き方
旅は終わらない
ときの流れに身を委ねながら
悔いなく生きていきたい。
文章が柔らかくみずみずしく
不思議に身の回りに起こっているような
読みてを静かに受け入れてくれるような
1冊です。
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