映画のシーンから
少し前に
映画「花束のような恋をした」
を観たのです。
話題だったし上映終了間近で
観ておこうかなと・・。
そんなことあったと
思い起こさせる
若き日の淡い想いが
絶妙に描かれている
と話題でした。
恋愛観はさておいて
気になったシーン
大学を卒業して
お互い夢をもってフリーターとして
暮らし始めた2人
男性はイラストが上手く
仕事にできたら良いなあと思っている
フリーで仕事を受けているのですが
3カット1,000円、という報酬
1カットで1000円という
条件だったはずと
不満に思いながらやむを得ず受けている
就職もしないのかと
親の仕送りは止められて
当然生活は成り立たない
時間もかかる仕事
あるとき再度の依頼に
意を決して
「あの、1カット1000円のはずでは・・」
と伝えると
「じゃ、他のイラストレーター
頼むからいいよ。ご苦労さま。」
のメッセージで終了。
男性は就職活動を始め
現実社会に染まっていく
そして2人に別れがやってくる。
絶妙な感情描写とともに
現実を絡めて共感を誘い
あと味の良さもヒットの要因でしょう。
安さだけを求めると・・
こういう状況って
たくさんあるのですよね。
関わっているある業種でも
ちょっと条件交渉しようとすると
「頼むところは
ほかにいくらでもあるんだよ!」
と言われてしまい
労働条件が改善しない
依頼してくる大手企業は
うちの人材を人として見ていない、と
嘆いていました。
できるだけ安く
労働力を使えればよいという考え
コストカットも限度を超える
労働搾取
夢や才能を持つ若者が
未来をあきらめる
かの稲盛和夫氏が言った
ビジネスで一番大事なのは「値決め」
消費者が安いものを求めるから
ではありますが
適正な値段となっていない
生産者は大丈夫か
と思うものはたくさんありますね。
人を大事にしないと
どこかで問題が大きくなります。
《読書ブログ》
安いニッポン
「価格」が示す停滞
中藤玲(日経BP)
この本を読んで
上記映画のシーンを
思い出したのでした。
日本の現実
30年賃金が上がっていない国なのです。
低価格、賃金も上がらない
「安さ」は日本の停滞に結びつく。
ダイソーは海外では
100円均一ではありません。
もっと高い。。
ディズニーもダイソーも
世界最安値。
日本で最も平均年収が高い地域
東京都港区で1200万円
でもサンフランシスコでは
年収1400万円は低所得者とされる
30年間、賃金が伸びない国
・労働生産性は先進国で最低
・賃金に対して声をあげない
日本の働き方は特殊
・メンバーシップ型
業務内容や勤務先を
会社にゆだねている
・年功序列の給与体系
最近でこそ
職務を明確にした上で
最適な人材を配置する
「ジョブ型雇用」が注目されていますが
まだまだこれからです。
さらに大きな問題
安い日本は
買われていきます。
土地も技術も人材も
北海道のニセコは
外国人のための高級施設が並ぶ
高い技術をもつ中小企業が
アジア国籍になっていく
日本の低賃金でやっていけない
アニメーター
賃金が上がらない構造
労働で精一杯となると
技術向上できない、質の低下で
業界全体の停滞にもつながる
「安さ」がもたらす
日本のコンテンツの停滞
劣悪な労働環境を
見直さなければならない
競争力が低下し
水産業界では
買付力が追いつかない
海外の消費がどんどん増えたら
マグロが手に入らなくなるかも。。
日本の安さのために
人材が流出し、人材が育たない
国際競争力の低下につながる
実質賃金があがらない原因は
労働生産性の低さにある
「安さ」の背景には
大きな問題があるのです。
考えさせられる1冊です。
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